早朝、足早に家を出ると
我が家の方向から幼鳥が足下を
おぼつかない飛び方で低空飛行していった。
翼に少し緑色が見えたが雀、ハトだろうか?
と見ていると、道路の真ん中に着地した。
我が家の前の道は、長い下り坂で、
坂の上に車が見えたと思ったら
あっという間に車が通り過ぎてしまう。
スピードが出がちで道を横切るのにも
注意が必要で、
以前はよく人身事故もあった。
幼鳥は道路の真ん中で
戸惑っているようで動かず、
あっという間に車が通り過ぎる、
ちょうどの車体の真ん中
あたりでうずくまっていたので、
タイヤの間をうまくくぐったが、
風圧でコロコロと転がされる、
早く飛び立て!と思いながら
時間がなかったので、
坂を下りながら坂の上のフワフワした
黒い塊を心配しながら振り返っていた。
再度振り返ると、
車が車線寄りに走ってくるのが見えた。
あっ!と思った時は、
プチッ!というイヤな音が耳に届いた。
あー....。
何かの弾みで巣から落ちて道まで
飛ぶのがやっとだったのかもしれない。
急いでいるとはいえ、
何故幼鳥を保護しにいけなかったのか
という後悔と、
幼い命が失われてしまったことの
やりきれなさが、朝からこみ上げてくる
一日になってしまった。