2012年3月19日月曜日

「大泥棒ホッツェンプロッツ」

このタイトル、この装丁を書店で見かけた時に、
思わず、懐かしいと叫んで手に取った。

文庫本とあるが一回り大きいサイズで600円!
即買いする。

過去のことを押し出されるように
忘れてしまうワタクシの体質。
基本的に絵本だと記憶していたのに、
そこそこのページ数のドイツの童話だ。

おばあさんは、回すと音楽が流れる
新式のコーヒー引きを
もらって以来、ひなたのベンチに座って
何度もコーヒーを引いていました。
それは、孫のカスパールと
その友達のゼッペルが誕生日のお祝いにと、
作ってくれたものでした。
そこへ大泥棒ホッツェンプロッツが現れ、
コーヒー引きをおばあさんから奪って行きました。
それを知ったカスパールとゼッペルは、
コーヒー引きを奪い返しに行きます。
罠を仕掛けて大泥棒ホッツェンプロッツを
誘い出しますが、逆に二人とも捕まってしまいます。
そのうち一人は、
魔法使いのペトロジリウス=ツワッケルマンに
売り飛ばされてしまいます。
そこで、捕われてスズガエルにされてしまった
妖精アマリリスに出会います。
アマリリスを救うために脱出をはかるが、
カスパールとゼッペルは、
無事脱出できるか?アマリリスを救えるか?
コーヒー引きを取り戻せるか?というお話。

最後まで読んでも、お話に全く記憶なし…、
驚くべき記憶力のなさ。

変装のために、賢いカスパールと
おトボケのゼッペルは帽子を入れ替えるが、
それも後々の伏線になっているし、
よく練られているお話でした。

「大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる」
「大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる」
の続編もあるので、読んでみようと思う。

おばあさんのつくった
クリームをかけたプラムケーキが食べたくなります。

2012年3月11日日曜日

世間の目を気にしろ!

真っ白に黒い大きな文字、露出の全くないこの人。
どういう思考をもった人なのか?という興味から
本を手に取った。

“斉藤一人「仕事は面白い」”



口語体でわかりやすい文体だが、
唐突に“みっちゃん先生”だの
お弟子さんと言われる名前が出てきて戸惑うが、
どうも講演を口述筆記したもののようで、
同じ内容が繰り返し出てきたりする。

“神様”というワードがかなりの頻度で出てきて、
信奉者を集めて話しをする場があって、
宗教的な匂いがするが、
いわゆる、教祖的存在ではあるようだ。

天国言葉というのがあって、人を褒めたり、
ありがとうを多く口から発することで、
自ずと環境が変化していくとある。

そうなんだろうなとは思うが、
嫌いな上司にも「感謝してます」って
言ってごらんなんて…
かえって自分を偽っているようで、
ちょっと素直に取り入れずらい。
自分は、信奉者にはなりそうもないが、
結局、この手の本は、取捨選択すれば
いいのではないかと思う。

だが、長者番付に出続けている筆者だけに
なるほどという記述も多い。
筆者は、買った人に損させないように
話しているという。

“よく世間の目を気にするなというが、商売は、
  世間の見る目を軽んずれば成功法則から外れる。”

“世間の目が大切なことを一番知ってるのは、
  詐欺師や悪人、善人はなまけものが多いから
  騙される。善人は悪人より頭を使わなければ
  いけない。”

“筋の通らない生き方をしちゃダメ。
 「資生堂にお世話になってるけど、
  一人さんの化粧品使ってます」
  って言う人がいるけど、向こうを使えよって。”

あまり中身を書きすぎると、
売り上げ妨害になるので、
ここまでにするが、

自分が物作りをする時に、
自分の作りたいもの優先したくなるが、
8割か9割は、世間のニーズにあったものを
作る必要があると最近痛感しているので、
再認識することできた。

結局、商売が上手くいかないのは、
自分が魅力的じゃないから、
世間が喜ぶことをしていないから。
自分が魅力的になれば、
仕事も楽しくなってお金も入ってくるということ。

でも、ここの化粧品使ってますって
あまり聞いたことがないなぁ。
若い女性に受け入れられにくい
デザインのような気がするけど、
儲かっているから使ってる人が
たくさんいるんでしょうな。

2012年3月10日土曜日

良い客なんですよ私

フラリとごヒイキのカレーチェーン店に入って
カウンター席に腰掛け、今まで食べたことのない
オムエッグハッシュドビーフを注文し食し始めて、
皿から顔を上げた目の前の壁に
黒い小さい虫がはっているのが見えた。
ハエかなと食しながら凝視すると、
どうやら小さいゴキブリのようだった。
店員さんを呼んで、
「ゴキブリがいますよ」というのも
カウンター席なので、
隣の席の客に聞こえてしまうのも
イメージダウンになるのでちょっと言えない。
黙って帰るのも不親切かなぁと思いながらも、
食しながら策を考えた。

結局、ソイツは食べ終わるまで
細かく動いてはいるものの
視界の外から消えなかった。

精算時に、店員さんに小声で
「小さいゴキブリがいたから
処置した方がいいですよ」と
言うことにしようと思って離席しようとしたが、
イヤイヤ、店員さんが言われた後に
見に行っていなかったら、
嫌がらせと思われはしないか?

そこでとった行動は、
紙ナプキンで幼少のゴキブリを
プチュッとつまんで駆逐。
食べ終わった皿の横に、
ゴキブリが見えるようにナプキンを開いて
置くことにした。

レジがカウンターの左横だったので、
清算している時に、皿を下げにきた
音が聞こえたが、右に向くことができず、
そのまま店を後にした。

これって、
さりげなく教えてくれた良い客のつもりだったけど、
ひょっとして嫌みに取られたかもしれんと
思い始めた。

良い客なんですよ私、
嫌みに取られなかったことを
願いつつ帰路についた。