2011年9月29日木曜日

動かない蟻


シティーボーイズミックス「動かない蟻」を鑑賞した。
毎年WOWOWで観ているだけだが、PodCastで
大竹まこと氏の「ゴールデンラジオ」を聞いていると
只今稽古中とのことで、調べてみるとまだチケットがあったので、
行くことにした。20列目だったが、ど真ん中の映画館なら
VIPシートがあるぐらいのいい位置だった。
シティーボーイズは、大竹まこと、きたろう、斉木しげるの三人
きたろう、斉木のタイプの違うボケに大竹まことが切れながら
突っ込むやりとりが絶妙で、センスのいいムービーと音楽を
交えながらのシュールなコントを初めて生で観られるとワクワクした。
今年は演出家も換えて、かなりボツにしたコントもあって
冒険になると聞いていたが、従来のスタイルは維持しながら
それぞれのコントが少しずつリンクしていてた。
三人はコントになるべくストーリー性を排除したいと考えて
いたようで、そこらへんで葛藤があったのかもしれない。
申し訳ないが、本筋よりもアドリブっぽいネタ、ネタっぽい
アドリブが面白かった、「ここ大阪ではウケたんだけどなぁ」とか、
実際、台詞が出てこなかったり、飛ばしたり、
とちったりするとその場で指摘し合う。
客演の辺見えみりは、あくまで勝手なイメージだが、
どうもバラエティでもダラダラしている
印象があって、歌や芝居に真っ正面から取り組むわけでもなし、
二世タレントの恩恵だけしか見えず、好感を持っていなかったが、
長台詞もしっかりこなしているし、ベテラン三人のアドリブにも
しっかり対応して、ツッコミまで入れていたのには、
なんだぁ、かなりデキル人じゃんと関心した。
ネタの中に、原発、放射能に関する台詞があって、
おふざけか風刺かの微妙な表現なので
WOWOWで放送できないのではないか
と思うし、大竹まことの全裸シーンもあったし…
風呂上がりという設定で、腰にタオル上半身裸で登場し、
散々たるんだ体を指摘され、
自分でも、アンケートに「太っていないのに笑える体」と書かれたと
自虐ネタの後に、タオルを返すことになり、
後ろ向きでタオルを取った瞬間に暗転したが、
たるんだお尻も見えてしまった…。
斉木しげるが首相役で登場したところで、どうもアドリブで一言、
言うことになっていたようだが、
しばらく沈黙が続き、大竹まことの「なんとか言えよ!」
の激しいツッコミに出てきた言葉は

「日本人だって大関になれるんだ!琴奨菊おめでとう!」


だった。

いつまでできるのか、台詞が入らなくなったと嘆きつ
つ、トラブルをネタに換えてしまう
瞬発力は、裏打ちされた確かな演劇人としての経験が
あるからに違いないと感じる。










2011年9月28日水曜日

宅配サービス

11月から母が利用している宅配サービスが終了する。
やはり赤字経営になるためだそうだ。
今盛んなネットスーパーではなく、
専用のチラシを見て電話案内に従って注文するもの。
地方の弱小スーパーだったこともあるが、
かなりの枚数のチラシが必要で、
3000円以上購入で送料なしになるので、
割に合わないのだろう、代わりの宅配サービスが見つからない。
本当に必要になるのは、ネットが使いこなせない世代で、
過疎地のお年寄り向けに移動スーパーをやっても、
赤字が解消できずに、存続が難しいというニュースを見た。
需要はますます増えるのに、対応できないのがもどかしい。
こんなところにもデジタルデバイドの波が押し寄せている。

2011年9月26日月曜日

台風流木















ニュース番組を観ていると、
三重県で今回の台風によって大量の流木が、
流れ着き、処理に困っているので、
無料配布しているとのことだった。

これは、生け花の材料になる!と
車を飛ばしては三重県鈴鹿市の
河川事務所配布場所に向った。

ニュースでは、大木がゴロゴロしており、
薪に利用する方がトラックにどんどん積み込んでいたが、
自分が向ったのは、三箇所ある配布場所で一番量が
少ない場所だったようで、
拍子抜けするほど少量の流木しか残っておらず、
取りにきている人は、自分一人だけだった。

5人ぐらいの職員さんに探してもらって
中でも使えそうなものと、
チェーンソーで丸太を真っ二つにしてもらって
持ち帰ったが、どう使おうか???

車から芋虫出てきた~ぁ!

2011年9月19日月曜日

家族葬


神戸の叔父が7日、死去した。

頭脳明晰で、名門高校大学を卒業し、エリート街道を進んできた叔父だったが、
若い頃から病気がちで、何度も手術を繰り返してきた。
痩せギスであまりに小食でこれで生きていけるのだろうかと心配するほどだったが、
70代まで暮らすことができた。

同様に病弱の叔母から葬儀が終わったと連絡があった。
人脈も広く、通常の葬儀であれば参列者が多数になることが予想されるが、
仲がいい私の父である兄にも参列を断って家族葬で行われた。

人知れず、去っていきたいと胃がんであることも、誰にも伝えていなかった
ようだ、認知症も発症しており、今の姿を見られたくないと考えることは、
入院歴の長かった自分も痛い程よくわかる心情だ。

私の両親は尊厳死協会に加入しており、母からも絶対、
家族葬にしてねと強く言われている。

昨今、家族葬を希望する人が増えているという。
通常の葬儀費用が何故こんなにもかかるのかと言い出しにくいものが、
疑問の声に対応し出した業者が増えたようで、
家族葬をうたったチラシを目にすることが多くなった。

家族葬が増えたのは、費用だけの問題だろうか?

残った家族、知人に負担をかけたくない、静かに行きたい、
経済的な理由などは、昔からあったはず。

義理や付き合いから離れて、形式にこだわらず、合理的になってきたからなのか、
親戚や友人とのつながりが希薄になってきているからなのだろうか。

2011年9月12日月曜日

勅使河原宏監督「利休」鑑賞


BSで勅使河原宏監督「利休」鑑賞した。
三国連太郎、山崎努の存在感に静かな緊張感を
漂わせながら引き込まれていった。
侘び寂びの世界を堅持しつつ、金の茶室を
秀吉に作らされ、政治の道具として利用されていき、
矛盾抱えながら静かに自らの意志を貫いていく利休の
姿が、よく描かれていた。
和田エミの衣装も目を引くが、
草月流で生け花を学んでいる関係で、
随所に飾られている
生け花に目いってしまった。
竹のインスタレーションを考案した氏らしく、
さりげなく、あるいはラストシーンの演出に
竹が印象的に生かされていた。
見ていてあれ?と思ったのだが、
エンドロールで織田有楽役「細川護煕」の名を見つけてやっぱりと思った。
若き中村獅童、監督本人や娘の茜家元の名も
クレジットされているが、気がつかなかった。
生け花の先生から宏家元の話しをよくお聞きするのだが、
(現在は宏家元の次女、四代目茜家元)生徒に教授する際に、
よくヒステリックに怒ったそうだ。
生け花、陶芸、書、映画、舞台美術と多彩な才能を発揮したが、
本来、芸術家肌の人で、父の初代家元蒼風の死後、
二代目を継承した妹の霞家元が翌年夭折したことで、
意志に添わない家元に担がれたことに苛立ちを
感じていたのかもしれない。
9/25まで、福井県陶芸館で「勅使河原宏展」が開催されている
http://www.togeikan.jp/tenrankai.html#teshigawara










2011年9月8日木曜日

真言密法“三脈の法”

本棚から目当ての古い本を探していたら、

別の本が気になって読み返してしまうことが

よくある。


「忍法・超人の世界ー忍法に見る日本人の合理性と知恵ー

昭和50年発行の古い本だ。


忍法というと真田十勇士の猿飛佐助、霧隠才蔵、

八犬伝の犬山道節の火遁の術などに胸躍らせたが、

煙を出してドロンと消えるものではなく、

戦国を生き抜くための合理的かつ科学的なものだというもの。


忍法秘伝書「万川集海」によれば、

姿を表したまま行う“陽忍”と姿をくらませて行う“陰忍”とがあり、

頭脳忍とも言える“陽忍”が現代でも応用できると筆者は言う。


三百年前からあった甲賀流のガン特効薬(カワラタケ)、

喉の乾きを止める薬、人をアホウにする薬などの

医術の記載も面白いが、この本購入時にしばらく実践していたのが、三脈の法。


動物には予知能力があるとよく言われるが、同じ動物の人間もその能力があるはず、

昭和41年の全日空墜落事故の際、札幌旅行が当選した夫婦の夫人が胸騒ぎを感じ、

旅行を取りやめ難を逃れたというエピソードが書かれている。


不吉な夢を見て起きたら胸がドキドキしていたというのは、

胸がドキドキし出したから

不吉な夢を見たと言うのが正しいと言う。


そういった予知能力は特殊な人間だけの特殊能力ではなく、

気づいていないか、無視しているだけではないか、

誰でも危険予知することはできないかということで、

三脈の法が、紹介されている。


----------------------------------------------------------------------------------------------

左手を開き、親指と人差し指の先で、自分の左右の頸動脈を軽く押さえる。

次に右手の親指で左手の親指の下部にある脈を押さえる。

この三カ所の動脈を一緒に押さえてみて、三つの脈拍が少しの遅滞もなく、

三拍子揃って打っていれば危険はない、不揃いで乱れていれば危険ありと

察知して速やかに対策を立てるべし。

-------------------------------------------------------------------------------------------------


明治元年、上野戦争の際、直心影流十四世の剣豪/榊原健吉は、

この三脈の法をもって危険を予知し、道場の門弟全員を避難させた。

数時間後に大村益次郎率いる砲兵隊のアームストロング砲が

彰義隊の籠る上野の山に放たれたが、

外れた一発が榊原の道場に落下し破壊されたという。


自律神経が不整脈に影響を与えることから医学的にも理にかなっているとあるが、

実行していた当時私は、幸か不幸か、脈の乱れを感じたことがない。


2011年9月7日水曜日

安い電気が買えない

8/24放送のラジオ番組のポッドキャストを

聞くと、首を傾げたくなる情報が流れていた。


東京新聞の記事で、霞ヶ関の電力は東京電力から

ほとんど買っていないという話。


コストカットの理由から

エネット、F-Power、丸紅、昭和シェル石油といった

民間企業から競争入札で一番安い企業から

電気を購入しているとのこと。


上記のPPS(特定規模電気事業者)と言われる企業は、

天然ガスや火力発電で電気を生成することができ、

電気料金は東京電力より2割から3割安いという。


50キロワット以上の電力を使う施設以外の一般家庭には、

安定供給が保証できないため、提供できないことに

なっているらしい。


10月にも東京電力は値上げを予定しており、

賠償金支払いのため、更に値上げされる可能性が

高いということだが、関東地方の庶民は、自家発電

している家庭以外は、あの東京電力からしか

購入することができない。

どうして官公庁だけ安い電気を選ぶ選択肢があって

庶民にはないのか?どういうこと?