2011年9月12日月曜日

勅使河原宏監督「利休」鑑賞


BSで勅使河原宏監督「利休」鑑賞した。
三国連太郎、山崎努の存在感に静かな緊張感を
漂わせながら引き込まれていった。
侘び寂びの世界を堅持しつつ、金の茶室を
秀吉に作らされ、政治の道具として利用されていき、
矛盾抱えながら静かに自らの意志を貫いていく利休の
姿が、よく描かれていた。
和田エミの衣装も目を引くが、
草月流で生け花を学んでいる関係で、
随所に飾られている
生け花に目いってしまった。
竹のインスタレーションを考案した氏らしく、
さりげなく、あるいはラストシーンの演出に
竹が印象的に生かされていた。
見ていてあれ?と思ったのだが、
エンドロールで織田有楽役「細川護煕」の名を見つけてやっぱりと思った。
若き中村獅童、監督本人や娘の茜家元の名も
クレジットされているが、気がつかなかった。
生け花の先生から宏家元の話しをよくお聞きするのだが、
(現在は宏家元の次女、四代目茜家元)生徒に教授する際に、
よくヒステリックに怒ったそうだ。
生け花、陶芸、書、映画、舞台美術と多彩な才能を発揮したが、
本来、芸術家肌の人で、父の初代家元蒼風の死後、
二代目を継承した妹の霞家元が翌年夭折したことで、
意志に添わない家元に担がれたことに苛立ちを
感じていたのかもしれない。
9/25まで、福井県陶芸館で「勅使河原宏展」が開催されている
http://www.togeikan.jp/tenrankai.html#teshigawara










0 件のコメント:

コメントを投稿